これはウムヌゴビ県のヨリーン・アム渓谷手前にあるゴビ自然博物館に展示されているものだ。卵の化石を見られるなんて、嬉しすぎる! ウランバートルにある国立中央博物館には、恐竜の化石がわんさか展示されているので、マニアにはたまらない





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干ばつで死亡した牛。今、モンゴルには、夏の干ばつと冬の寒波で家畜の牧草がなく、遊牧民は苦労しているそうだ。この時は僕が行った数日前から雨が降り出したらしい。日本でも海外でも、だいたい僕がそこへ着いた直後から雨が降ったりすることが多いので、「帰らないで」と本気で願う遊牧民もいる。超雨男の僕はモンゴルを救えるだろうか。


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崖から落ちて死んだヤンギル(野生のヤギ)と記念撮影? 死んだヤンギルには申し訳ないが、僕は骨が好きなんだから仕方がない。


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これは山中で見つけた馬の骨(胴体部分)。ユキヒョウに襲われたようだとドルジ仙人が言っていた。骨にも「美」を感じ撮影する。


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やっぱり、これに勝る骨はないのではないだろう。バヤンホンゴルの自然博物館に展示されていた恐竜の化石。1枚だけ写真を撮っていいと言われたので、緊張しながらも、しっかりと撮影した。触ろうと思えば触れてしまう展示方法は、はたして良いのだろうか。
番外編 骨フェチ


骨への憧れは、幼い頃に図書室で読んだ漫画に端を発している。それは漫画で描かれた化石の本で、ワクワクしながら読んだことを覚えているが、その最後のところに「ゴビ砂漠には、未だ発掘されていない化石が多数あるかもしれない」と書かれていた。

「いつかは僕もゴビ砂漠へ行って、化石を発掘したい」

と、その時マジで考えた。

カブトムシやクワガタなどを捕まえるのは朝飯前だったが、化石となると事が大きすぎて、なかなか願いがかなうチャンスに恵まれない。ましてや、当時は外国に行くことなど想像もできなかった。

そんなある日、親父が新聞の記事を見せてくれた。そこには、「群馬県多野郡中里村の岩壁にあるくぼみは恐竜の足跡の化石と認定された」と書かれていた。

「いいなぁ、見てみたいね」

と親父に言ってみると、

「家族で見に行くか」

という返答。親父は会社を休み、お袋は家事を休み、姉と僕は学校を休み、家族みんなで見に行った。

現地に到着すると、まず目に飛び込んできたのが「恐竜の足跡まんじゅう」と「恐竜ラーメン」。関係あるのかなと思ったが、お目当てのものはこれではない。

どこだ、どこだと見回すと、岩壁の上のほうに、ふたつ、みっつ足跡が残っていた。家族みんなで見上げる。

「おお、これが恐竜の足跡か」

少しすると、家族は飽きて車に戻ってしまったが、僕だけは飽きることなく、ず〜っと見ていた。この頃から骨への憧れが強くなっていったようだ。そして今、目的は違うにせよ、こうして憧れのゴビ砂漠へ行くことができたのは、長年の夢がかなったといっても良いだろう。

モンゴルには、骨がゴロゴロころがっている。家畜の骨がほとんどだが、中には野生動物の骨もある。角がある頭蓋骨を見つけたりすると、わずか数cmのところまで近づき、意味のない雄叫びを上げながら、広角レンズで下から見上げるように撮ってしまう。

モンゴル人は、

「何でおまえは、骨の写真を撮りながらニヤケているんだ」

と不思議そうに見ているが、僕は、

「ははは、い〜の、い〜の」

と答える。

僕は化石が好きなのだと思っていたが、最近になって骨なら何でも良いというのが分かってきた。モンゴルを旅していれば、恐竜の化石を目当てにしていなくても、いつかは恐竜の化石を発見できるような気がする。そんなふうに思っているのは僕だけだろうか。

ユキヒョウも好きだが、恐竜の化石も好きだ。どちらも抱えているモンゴルは、僕にとって素晴らしい国なのである。

あいらぶ、もんごりあ。
あいらぶ、ぼーん。


by 清水哲朗

つづく



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