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遊牧民の食事の定番、ゴリルタイシュル。日本で言えば「肉うどん」みたいなもの。小麦粉から作ったうどん状のものに肉や野菜を入れて作る汁物だ。味付けは塩のみ。ドルジ仙人のゲルでも毎日これを食べていた。日本人は七味唐辛子などをかけるといいかも。 |
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番外編(2) モンゴルの食事 最近では、モンゴルを訪れる日本人がずいぶん増えたが、その方々とお話すると、ほとんどが食事の話になる。 「いや〜。モンゴルに行ってきたんですけどねぇ、食事がちょっと……。食べたあとずっと下痢して寝込んでました」 「あのヒツジ肉の臭さが耐えられないですねぇ」 「ゲルを訪れたときに家畜の内臓を出されたんですけど、見ただけでごめんなさいでした。それに、乾燥したチーズもちょっと酸っぱくて……」 日本でおいしいものばかり食べている方には、モンゴル料理は少々キツイかもしれない。そのせいか、初めて会うモンゴル人には決まって、この質問をされる。 「モンゴル料理は食べられますか」 「食べたあと、お腹が痛くなりませんでしたか」 ウランバートルに住んでいるモンゴル人でも田舎の遊牧民のところに行くと、食事ができない人もいると聞いたことがある。現に僕も慣れるまで、しばらくかかってしまったが、今ではほとんど口にできるようになったし、腹をこわすこともない。 乳製品は比較的すぐに慣れたが、脂身の入った料理はずっと苦手だった。モンゴル人は脂身を好んで食べる人が多く、モンゴル料理には必ずと言っていいほど脂身が入っているのだ。しかも大きな塊のままで。 この脂身は、日本で食べるものとは雲泥の差がある。臭いはキツイし、脂身なのに超カタイ。臭いは我慢できても、カタイ脂身を噛み切ることができず、いつも数回噛んだだけで飲み込んでいた僕は、喉に引っかかって涙を流すことさえあった。 それに、やっとの思いで食べ終わっても、必ず「おかわり」を勧められる。残すのは失礼だと思っていたので、いつも料理のときは憂鬱だった。 噛み切れないのは、僕の虫歯だらけでボロボロになっていた歯がいけないと判断した僕は、帰国後、すぐに知り合いの歯医者さんを訪ねた。虎ノ門にある天野歯科医院(http://amanodental.com)である。僕が言うのもなんだが、なかなかの腕前で、医院内の雰囲気もとても気に入っている。 医院長のドクター天野さんとは写真を通じて知り合った。写真を撮るのが大好きな人で、様々な写真コンテストにも入賞しているから、アマチュア写真家の中では、かなり知られている存在かもしれない。 このドクター天野さんに初めてお会いした時、僕の歯を見るや否や、 「今度、うちの医院に遊びに来てくださいよ」 と言われてしまった。遊びにって言ったって歯医者なんだから、キーンのキューンでガリガリッでしょ……。歯医者の嫌いな僕は、 「まぁ、そのうちに」 とお茶を濁していたのだが、モンゴルの食べ物で思いのほか苦戦してしまったので、意を決して訪ねたというわけだ。 それから、ほぼ毎週、天野歯科医院に通い、ドクター天野さんとドクター三幣さんに半年かけて上顎、下顎ともに完璧に治療してもらった。お陰で、その後のモンゴル取材では、ガンガン肉を噛み切るワイルドな男に変身することができた。今ではモンゴル人に、 「モンゴル料理は食べられますか」 と質問されても、 「ええ、食べられますよ。ボートクも好きですし、ヤギの頭の肉も好きですね。ヒツジのレバーも最高」 と返せるようになった。この答えを聞くと、モンゴル人はたいがい驚くか笑ってくれ、仲間として受け入れてくれる。 「あなたはモンゴル料理をたくさん食べてくれる客だから、私はとても嬉しい」 と言われたこともある。「食」を通じて「人」と仲良くなる。とても自然なことなのかもしれない。歯を治していただいた天野歯科医院のみなさまには本当に感謝したい。 みんな〜、歯を磨けよ〜。 |
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