どうして僕はユキヒョウを好きになってしまったのだろうか。多摩動物公園で初めて見たときに“一目惚れ”した記憶はあるが、当時どこに魅力を感じたのか思い出せない。その美しさからだろうか? その俊敏さや跳躍力からだろうか? 愛らしさからだろうか?

番外編(3)ユキヒョウの魅力


ユキヒョウに一目惚れした理由が何であったにせよ、僕が現在もユキヒョウを好きであることに変わりはない。調べれば調べるほど愛着は増して、今ではそのすべてが好きになってしまっている。

ユキヒョウは毛皮が美しく良質なために乱獲され、現在ではレッドデータブックで“E”(絶滅の恐れがある種)に指定されている。僕はモンゴルを旅して、ユキヒョウの少なさ、そして出会うことの難しさを、まざまざと実感してきた。

こうした世界的に数少ない動物を、多摩動物公園でいつでも見ることができるというのは、とても幸せなことである。僕の原点ともいえる多摩動物園には、今後も足を運び続けたい。

失敗に終わったモンゴルでのユキヒョウ捜索のあとに、動物園でユキヒョウの姿を見ると、ホッとする気持ちと、見ることのできる喜び、そして会えなかった悔しさなどいろいろな感情が湧いてくる。ドルジ仙人のような素晴らしい遊牧民に出会えたのは、ユキヒョウのおかげだという感謝の気持ちもある。

今回はそうした感謝の気持ちを込めて、少し多めに写真を掲載しよう。



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多摩動物公園で、生まれてまもなく公開された2頭の赤ちゃんユキヒョウ。この頃はヒョウというよりも猫みたいで、超かわいい! 写真では2頭が微妙に(?)重なっているため、1頭に見えるが……。 同じ頃に撮影した赤ちゃんユキヒョウ。名前はヨシキ。やんちゃだが、たまにボーっと何かを考えているようだった。今は別の動物園に行ってしまって、多摩動物園にはいない。


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生後約1年のユキヒョウ。猫顔から、だんだんと“りりしい”ヒョウ顔になってきた。 顔にはまだあどけなさが残っているが、体つきはもう親と変わらない。ユキヒョウの尾には、たまらなく魅力を感じる。


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多摩動物公園には柵で囲われた飼育場と、ガラス越しに見える飼育場がある。この写真は、ガラス越しに、うなり声をあげるユキヒョウを撮影したもの。モンゴルの大自然の中で、突如目の前に現れ、こんなふうに威嚇されたらヤバイかもしれない。 ユキヒョウには、やっぱり雪が似合う。いつかモンゴルで、雪の中を歩くユキヒョウの姿をフィルムに収めたい。


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尾でバランスをとりながら、岩場を軽々と移動するユキヒョウ。岩場でも安定する大きな足は、雪の上でも沈みにくい。跳躍力も優れていて、5〜10メートルは優に飛ぶことができる。 目を細めて、くつろぐユキヒョウ。こういう表情は動物園でないと見られないが、野生のユキヒョウのこんな表情を見てみたい気はする。


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夕日を浴びて輝くユキヒョウ。動物園でも時間帯や光を選べば、ドラマティックな写真を撮影することができる。 ユキヒョウの顔は、いつ見ても美しい。人間と同じように様々な顔をしたユキヒョウがいるので、面白い。


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厳冬のモンゴルへ旅立つ前の今年1月、日本でも大雪が降った。「よし、来た」とばかりに、カメラを持って多摩動物公園に出かけた。いつ行ってもユキヒョウに会えるのは、ファンとしては嬉しいことである。 一日中ユキヒョウの前で撮影していると、たま〜にカメラ目線をしてくれることがある。一瞬、こちらを見たときにシャッターを押した。この日、見ていて気づいたのは、「さすがにネコ科だけのことはある。ユキヒョウも猫背であった」ということ。